バイクの「すり抜け」については賛否両論があります。
バイクに乗る側からすれば、信号待ちなどで止まっている車の列を尻目にスイスイと列の先頭まで出れて気分がいいでしょうし
逆に、車に乗っている側からすれば横から抜いてきて先頭に出てくるバイクに対して、横入りされたような気分になり不快に感じる人もいると思います。
私はバイクにも車にも乗るので、バイク側と車側の両方の気持ちが分かりますし、すり抜けについて否定はしませんし特に不快に感じることもありません。
しかし、私自身はバイクでのすり抜けは基本的にしません。
この記事ではその理由なども含めて、バイクでのすり抜けについての個人的な考えをお伝えしたいと思います。
そもそも「すり抜け」って法律的に問題ないの?
基本的にはバイクでのすり抜け自体は道路交通法的には問題ないようです。
でも、「すり抜けしたら白バイに捕まった。」という話も聞いたことがあります。
つまり、バイクですり抜けして捕まる場合と捕まらない場合があるということ。
この違いは何なのか?
実は、バイクですり抜けして捕まったという人は「すり抜け」をした結果、「すり抜けとは別の違反」を犯してしまった可能性が高いです。
すり抜けが違反になるケース
◆すり抜けの結果停止線を越えての停車
信号待ちで列の先頭に出た場合に、停止線を越えて停車すると「停止違反」に該当し、場合によっては「信号無視」と判断されてしまう場合もあるので注意。
◆「路肩」ではなく「路側帯」を走行してのすり抜け
「路肩」と「路側帯」は、言葉だけを聞くと同じように感じますが厳密には異なり、「路側帯」を走行してすり抜けを行うのは違反行為となります。
簡単にまとめると、「歩道のない道路」ですり抜けをおこなうと「通行区分違反」に該当してしまう可能性があります。
「路側帯」は歩行者優先の道となるため、バイクですり抜けをすると歩行者の進行を妨げてしまうからです。
ちなみに、これらの理由から高速道路で一番左側からすり抜けする行為も違反に該当します。
すり抜け行為自体は道路交通法に違反しませんが、すり抜けを行った後や、すり抜けの仕方によって違反行為に該当する場合がありますので、すり抜けを行う場合はそういった点に注意して行いましょう。
また、警察官の方が「危険なすり抜け」と感じれば、警察官のさじ加減で捕まってしまう場合もありますので注意しましょう。
バイクに乗るなら「すり抜け」するべき!?
すり抜けは道路交通法的には基本的に問題ないということはわかりました。
「だったら、バイクに乗るからにはすり抜けしないと損じゃん!」
実際、こういう意見はよく聞きます。
「すり抜けしないなら車でいいじゃん。」
「すり抜けしないのに何でバイク乗ってるの?」
「おとなしく車の後ろについて待っているなんてバカみたい。」
こういった意見を持っている人もたくさんいます。
これらの意見にも一理あります。
「すり抜け」ができることはバイクの大きなメリットでもありますから。
ですが、私はバイクでのすり抜けを行いません。
私がバイクですり抜けを行わない理由
私が「すり抜け」をしないのは単純に怖いからです。
私は二十歳のころにバイクの免許を取り、そこから10年以上バイクに乗っています。
ですが、今でもすり抜けは怖いと思っているのですり抜けは行いません。
正直、最初の頃は私も「バイクに乗るからにはすり抜けするべき!」と思っていました。
最初の頃なんて特に運転が下手なのに、「すり抜けしなくちゃ!」みたいな気持ちもあり、むちゃなすり抜けをしたこともあります。
でも、当時も当然すり抜けは怖かった。
バイクに乗るのは楽しいけどすり抜けは怖いしで、心のどこかでバイクを全力で楽しめていない感じがしていました。
「すり抜けしたいからバイクに乗っているのか?」
こう考えたとき、「違うな。」という結論に辿りつき私はすり抜けを止めました。
バイクは「すり抜け」しなくても楽しい!
私はバイクの免許を取って本当に良かったと今でも思っています。
趣味といえばプラモデルやゲームなどのインドアのものが多かったのですが、バイクに乗り出してからは行動範囲が広がり、一人で北海道ツーリングへ出かけたりなど文字通り世界が変わりました。
基本的にインドア派の私が10年以上もバイクに乗り続けていることからもわかるように、バイクは「すり抜け」をしなくてもとても楽しいです。
今この記事を読んでいるあなたがもし、バイクでのすり抜けに恐怖心があるのに、「バイクに乗るからにはすり抜けしなきゃ…。」とむりしてすり抜けをしているのであれば「すり抜け」はすぐにやめてください。
まとめ
最後に、私はバイクでの「すり抜け」を否定しません。
正直、ツーリング中に渋滞でおとなしく車の後ろで待っているときに、横を颯爽とすり抜けていくライダーのことをちょっとうらやましく感じることもありますし、あまりにも酷い渋滞でクラッチ操作をする左手などが厳しいと感じたときなどの緊急時は私もすり抜けを行うことがあります。
この記事で伝えたかったのは、
「もしあなたが過去の私のように無理してすり抜けを行っているならば止めましょう。」
ということです。
「すり抜け」をしなくてもバイクはとても楽しいですよ。